作品名 | 億男 |
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ジャンル |
3000万円の借金を残して失踪した兄に代わり、借金返済に追われる一男。借金苦の日常に愛想を尽かした妻は娘とともに家を出てしまった。そんな不幸続きの一男に宝くじ3億円当選という幸運が舞い込む。この大金で借金返済、家族の修復と、一発逆転を夢想するが、ネットで悲惨な人生を送る高額当選者の記事ばかりが飛び込んでくる。不安になった一男は、起業して億万長者となった大学時代の親友・九十九にアドバイスをもらうため、九十九を訪ねるが、酔いつぶれて目が覚めると、九十九は3億円とともに姿を消していた。
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映画の感想の前に、映画好きのあなたに耳寄り情報です。
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『億男』ってどんな作品?
『億男』は、映画プロデューサーで小説家の川村元気による長編小説が原作です。2015年に本屋大賞第10位入賞を果たし、2018年には56万部を突破するベストセラー作品となりました。
この原作を元に製作されたのが、2018年10月19日に公開された映画「億男」。
キャスト
本作の主演は、『ROOKIES -卒業-』(09)やるろうに剣心シリーズに出演してきた佐藤健。他にも、高橋一生、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也、黒木華、池田エライザなど豪華キャストが出演。これだけでも期待が高まります。
また、キャストが豪華なだけでなく、主題歌をBUMP OF CHICKENが手掛けるなど、話題性に事欠かない作品です!
億男の見どころ
本作の見どころは、お金と愛情について描いた作品だということ!
お金とは何か
「あなたは、3億円が手に入ったら何に使いますか?」。誰もが妄想する大金というロマンから現実的にお金との向き合い方を考えさせられることが本作の最大の魅力。
「1円と1万円は同じ重さなんだよ。」3億円を手にした一男に、そう教えてくれたのは大学時代の同級生であり親友の九十九。これは本作を語る上で象徴となる一言です。
1万円は価値が無ければ只の紙なのに、とてつもなく重いものに感じる。
汗水流して働いた大金も、宝くじで当てた大金もどちらも同じ様に使うことができる。
それなのに、全く価値が異なるものということ。
人間は誰しもお金が欲しいし、その価値に翻弄される生活を送ることを余儀なくされるというお金が持つ力を恐ろしいものとして描いているところが本作の見どころです。
お金で買えないもの
兄の連帯保証人となってしまったばかりに莫大な借金を抱えることになった一男には、妻・万左子と一人娘・まどかが居るが、現在は別居中。
原因は3000万の借金にあるから、借金を返済することで関係修復ができると一男は考えるわけです。しかし、いくら3億円を手にしたことを万左子に伝え、やり直したいと提案しても上手くいきません。
なんでも好きなものが買えて、欲しいものが手に入る贅沢な暮らしが得られるはずなのに、なぜ関係修復ができないのか。
その疑問の答えが重要なメッセージとして本作には込められています。
億男の感想とネタバレ
億万長者になった男
お金をテーマにする本作は、3億円を持ち逃げされるところから展開。
手に入れたはずの3億円が突然、親友とともに消えていたら誰でも焦りますよね。そして、次に3億円と共に消えた親友を疑い、その行方を追うはず。
九十九の人間関係や過去を紐解き、九十九の行方へと近づくにつれて「お金とは何か」という疑問への答えにも近づいてきます。
九十九は、「お金とは何か」という答えを知るために大学を中退。
中退後ユーザー同士で価格設定し、商品を売買するアプリ「バイカム」を展開して、大成功を収める人物です。
しかし、大成功を収めて幸せになっていないことが明らかになってきます。
「バイカム」は企業価値が認められ、200億円で売却。九十九は、この決定に猛反対。それでも幹部であり仲間である人たちを説得することができず、結局は売却することになるのです。
一男は、この大金を得た幹部を1人ずつ訪ねていきます。
競馬にのめり込み、虚勢を張る人。怪しげなセミナーで搾取を続ける人。金に無頓着な夫と結婚し、専業主婦となる人…。
それぞれの人物の「バイカム」運営時代の思い出から現在の生活に共通することは、彼らは皆、大金を得たことで、お金よりも大切なものを失ったということです。
大金を得て失ったもの
幹部たちの私生活に密着する一男が見た彼らの生活は豪勢なものから質素なものまで様々。
不幸ではなく、望む暮らしも手に入っているはずなのに、どこか生活には満足していないのは何故なのでしょう。
その答えは、彼らには夢や愛情が無いからです。
会社を大きくして社会に貢献するという夢の為に試行錯誤を重ねる毎日。忙しくても肩を並べて努力できる仲間。お金が無くても、豊かな生活ができなくても側に居てくれる人。
これらは幾ら払っても手に入れることができないものではないでしょうか。
もし幸せを求めるならお金を得ることでは無くて、自分の人生を共に歩む仲間を見つけること。心から信頼できる人を見つけることが幸せというメッセージなのだと感じました。
だからこそ、九十九が大学時代に一男と共に観光したモロッコのフリーマーケットから「バイカム」を閃いたというエピソードに意味があるのです。
発展途上国は日本より貧しい国が多いですが、社会的な幸福度は高い。その理由にも通じるメッセージが本作には内包されています。
正しいお金の使い方
お金の持つ魔力を知ることになる一男が最後まで求め続けるものは家族との関係修復。
一男は行方をくらませた3億円の真相に近づくつれ、お金に対する考え方を改めます。
お金のことばかり考えて、司書として仕事をしながら、夜はアルバイトで毎日寝不足。同居中も経済的困窮の為に娘のバレエを辞めさせようとしたり、別居後の娘と会う時間も寝坊で遅刻したり…。
お金が無い為に1人の男としての責任も全うできていないことに気づきます。
本作の最後に近づくにつれて視聴者は、九十九はお金を奪って姿を消すような人間ではない。家族を蔑ろにしてきた一男はろくでもない男だ。
というように一男と全く同じ心情へと変化していくはずです。
『億男』に似ている作品とおすすめ
『億男』を鑑賞した方には、SNSサイトのFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いたアメリカ映画『ソーシャル・ネットワーク』(2010)がおすすめです。
こちらも『億男』と同様の問題を扱っている点が多い映画です。Facebookを創設したことによって得られた巨万の富。
企業を運営していく上で発生する人間関係の問題。新サービスに対して寄せられる賞賛や批判。
そんな葛藤を描いた実話を元にした『ソーシャルネットワーク』。非常に面白い映画なので、ぜひ観てみてください。